ISO9001:2026 よくある質問

過去の例から推察すると、ISO 9001:2026の正式リリース後、3年間の移行期間が設けられると想定されます。この期間中に、認証取得企業は新しい規格に移行する必要があります。移行の準備には、内部監査やギャップ分析の実施を含む時間がかかるため、早めの準備をお勧めします。

移行期間中（3年間）はISO 9001:2015の認証は有効です。ただし、移行期間終了後にはISO 9001:2026への移行が完了していない場合、認証は無効となります。

8月27日に公開されたDIS(規格草案)では、要求事項が多少増えているものの、基本的には表現の整理とが中心で、2015年版を補強するような変更が主です。詳しくは、解説セミナー等でお話しています。

一般的には、以下の流れで移行準備を進めます。

• 1. ギャップ分析：現状のマネジメントシステムと新しい規格の差を確認します。
• 2. システム・文書類の更新：社内ルールや手順書、マニュアル、記録類を、新しい規格に合わせて修正します。
• 3. 教育・訓練：社員向けに新しい規格に対応するためのトレーニングを実施します。
• 4. 内部監査の再実施：改訂規格に基づく内部監査を行います。
• 5. 外部監査の受審：移行審査を受けます。

コストは企業の規模や現行のマネジメントシステムの複雑さ、運用により異なります。主な費用としては、コンサルティング費用、社内教育費、内部監査や外部認証費用などがかかります。移行準備が早ければ、費用を抑えられる場合もあります。（時間が限られると、コンサルタントの支援に頼る割合が多くなるので、コスト増になる恐れがあります）

主に品質管理部門が中心となりますが、全社的な協力が不可欠です。製造部門、調達部門、経営陣も、規格の変更点に応じてそれぞれの業務に関連するプロセスを見直し、移行準備に協力する必要があります。

自社で対応できる企業もありますが、時間や人的リソースが限られている場合は、コンサルタントの支援が有効です。特に、ギャップ分析や内部監査の支援を受けると、移行がスムーズに進みます。

はい、移行期間内であれば、2015年版のままで定期監査が受けられます。ただし、できるだけ早く2026年版への移行を進めることをお勧めします。移行が完了すると、以降は2026年版に基づく監査が行われます。

2026年の正式リリース以降は、ISO 9001:2026に基づいた取得をおすすめします。移行期間中であれば、2015年版での認証取得も可能ですが、その場合でも、すぐに2026年版への移行が必要になります。